Facebookの「いいね!」ボタン、外部サイトで見かけることも多いんじゃないでしょうか。あのおなじみの青い親指マークですが、実はそろそろ見納めになるかもしれません。
Metaは2025年11月、Facebookのソーシャルプラグインのうち「Like Button(いいね!ボタン)」と「Comment Button(コメントボタン)」を2026年2月10日に廃止すると発表しました。これらは外部ウェブサイトにFacebookの機能を埋め込めるツールで、ユーザーがサイト上で直接「いいね!」を押したり、Facebookアカウントでコメントを投稿したりできるもの。2010年代前半には多くのサイトで見かけた、ある意味”ウェブの風景”の一部でした。
時代の変化を反映した判断
Metaいわく、今回の決定は「開発者やビジネスに最大の価値を提供するツールに注力する」ための戦略的判断だそうな。プレスリリースでは「これらのプラグインは、ウェブ開発の初期の時代を反映したものであり、デジタル環境の進化とともに利用が自然に減少してきた」と説明しています。
実際、スマートフォンが主流になり、SNSの使い方も変わってきた今、わざわざ外部サイトで「いいね!」を押す機会って減ってますもんね。
ウェブサイトへの影響は?
気になるのは、これらのプラグインを設置しているサイトへの影響でしょう。
Metaによると、2026年2月10日以降、プラグインは「0×0ピクセル(invisible element)」としてレンダリングされるとのこと。つまり、エラーを起こしたり、サイトの機能を壊したりすることなく、ただ見えなくなるだけ。ウェブサイト運営者が何もしなくても、サイトが壊れる心配はないそうです。
ただし、Metaは「よりクリーンなユーザー体験のために、プラグインのコードを削除することも選択できます」と提案しています。
ウェブの歴史のひとつの区切り
Facebook「いいね!」ボタンが登場したのは2010年。当時は革新的で、多くのサイトがこぞって導入しました。外部サイトとSNSをつなぐ橋渡し役として、一時代を築いたプラグインでした。
それが15年以上の時を経て、静かに役目を終えようとしています。テクノロジーの世界では珍しくない光景ですが、やはりひとつの時代の終わりを感じさせますもんね。
Metaは今後、より現代的なツールや機能への投資に注力していくとしています。2026年2月、ちょっと寂しいような、でも自然な流れのような、そんな変化が訪れそうです。
